家族葬のマナー

一般的な葬儀よりも家族葬を選ぶのであれば、親族の理解を優先して伝えることがマナーです。通常の葬儀とは違い、納得が得にくい部分が少なからずあるので、最初に説得して理解してもらう必要があります。何故呼んでくれなかったのか、そのような感情を引き起こしてしまうと収拾が付きませんし、葬儀後に遺恨を残してしまうリスクも高まります。親族は特に、親族が考える距離感と、本人が故人に感じている距離感が異なる場合があるので、そこを考慮して説明したり理解を得ることになるでしょう。家族葬を選択するからには、葬儀に参列したくても参加できなかった、そう思ってしまう人が出てきてしまいます。参列を嫌ったわけではなくても、葬儀に呼ばない事実に違いはありませんから、呼ばない相手に対してはそれ相応の配慮が求められます。例えば家族葬を選ぶことに申し訳ない気持ちを表したり、突然の訪問であっても、弔問を受け入れて丁寧にもてなすなどです。弔問の場では改めて家族葬の選択を詫び、同時に感謝の気持ちをお茶やお菓子を用意しつつ、手厚くもてなして伝えるなどの配慮をおすすめします。反対に家族葬に参列する人は、遺族から誘われる食事を断らずに受けて、気持ちに応えることがマナーとなっています。家族葬を選択する遺族の、招待する参列者への気持ちは強いですから、断ることは特に失礼にあたります。家族葬は、密葬に近い性格を持っている葬儀の形なので、遺族が葬儀の完了を報告するまで、参列者は口外せずに黙っているのが無難です。これらのマナーを守ることで、不要なトラブルを招かずに、落ち着いて故人を送り出せる葬儀の実現に繋がります。